http://www.youtube.com/watch?v=VkKeWVwSdCw
平成23年、西暦2011年「新年のご挨拶」
http://www.youtube.com/watch?v=15F0jeBaoxQ
平成22年12月26日(日)
http://www.youtube.com/watch?v=kP61c1KYYjY
「一 代 守 本 尊」
人間一代の守り本尊を定めて帰依することは古来広く行われており、その本尊を選定することは月、日によって三十日秘佛或いは結縁灌頂や霊感を、もって感得した佛菩薩を定める方法がある。
しかし一般的には、千手観音、虚空蔵菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩、勢至菩薩、大日如来、不動明王、阿弥陀如来の八尊を十二支に配当しその生れ歳によって配される。
子(ね)歳生れの人の守り本尊
千手観音「オン、バザラ、タラマ、キリク」
丑(うし)寅(とら)歳生れの人の守り本尊
虚空蔵菩薩「オン、バザラ、アラタンノウ、オンタラク、ソワカ」
卯(う)歳生れの人の守り本尊
文殊菩薩「オン、アラハシャ、ノウ」
辰(たつ)巳(み)歳の人の守り本尊
普賢菩薩「オン、サンマヤ、サトバン」
午(うま)歳の人の守り本尊
勢至菩薩「オン、サンザン、ザンサク、ソワカ」
未(ひつじ)申(さる)歳の人の守り本尊
大日如来「オン、アビラ、ウン、キャン」
酉(とり)歳の人の守り本尊
不動明王「ノウマク、サマンダ、バザラダン、カン」
戌(いぬ)亥(い)歳の人の守り本尊
阿弥陀如来「オン、アミリタ、テイゼイ、カラウン」
かくの如く八尊を十二支に配当しているがその根拠は明確ではない。
大本山護国寺貫首 岡本永司
http://www.youtube.com/watch?v=zUFTrZgecoE
「大日如来のご真言と意味」
大日如来は二つの働きを持っておられます。
その一つは理徳(情)の面を示す胎蔵界大日如来でそのご真言は「オン・アビラウンキャン」で梵字の種字(しゅじ)は「ア」(阿)であります。
この真言の大意は「一切の諸尊に通ずる真言」ということで「五字明・五字呪」などとも称され、五字は五大(地・水・火・風・空)の象徴とされこれを唱えればあらゆる望みが叶うという最極深秘の真言であります。種字の「ア」(阿字)は万物の根源で不生不滅の原理を示しており、あたかも生物の母体が我が子を育成し生命をかけて守る母の慈愛、めぐみの姿にたとえられております。
二つめは智徳(智慧)の面を示す金剛界大日如来で真言は「オン・バザラ・ダドバン」で種字は「バン」(鑁)で示されております。真言の大意は「帰依し奉る金剛界の本尊よ」という意味であります。
種字のバンは仏の智慧を清浄な水にたとえて大智水と申し、その智水が私たち一切衆生及び一切萬象の上に潅いで仏心・仏種の芽を成長させる偉大なる働きをされる仏の姿を示しております。
大乗仏教では釈迦如来は我々人間に法を説くために仮に現世に現れた応身仏とされ、その法の本体はビルシャナブツ(大日如来)という法身仏であるとしております。又、大日如来は密教の中心仏であり、両界曼荼羅(りょうがいまんだら)の本尊で梵語では「マハーヴァイローチャナ」(摩訶毘盧遮那)と申しマハーは凡ての面で偉大という意味で、太陽を神格化した「光明遍照の仏」であります。
大本山護国寺貫首 岡本永司
【お知らせ】
日曜あさ9時は護国寺へどうぞ。本堂で観音経を唱え、その後、御前様のお話が聞けますよ。毎週日曜あさ9時、護国寺本堂へ直接おいでください。申し込み不要、参加費は無料です。護国寺へは東京メトロ有楽町線護国寺駅下車、1番出口をご利用ください。
http://gozensamacom.doorblog.jp/
「不 動 明 王」
http://www.youtube.com/watch?v=o3Zq60i_Oak&feature=player_embedded
一般に「お不動さま」として親しまれておる不動明王は仏様のお内では明王部に属されるお方であり、五大明王の中心的存在であります。
その一字の種字は「カン」でご真言は儀軌によっていくつかありますが、慈救呪が最も多くとなえられて「ノウマク・サマンダ・バザラダン・センダ・マカロシャダ・ソワタヤ・ウンタラタ・カンマン」と申します。
不動明王は梵名は「アチャラナータ」と云い「無動」とも訳され大日如来の使者ともいわれております。
そのお姿は
①身体の色は青黒く
②頭上に蓮華を戴き
③髪を左肩に垂れ
④右手に剣を持ち
⑤左手に羂索を持ち
⑥迦楼羅炎を背負い
⑦磐石に坐すか立つ尊容であります。
このお姿のそれぞれの意味は
①は奴隷にされていたインド先住民の膚の色で不動明王が奴僕の形 を表すことで衆生に対する奉仕を示し
②は頭上の八葉の蓮華は我等をその上に乗せて下さることを表し
③は奴僕の髪型で一本にまとめる真理
④の剣は智慧の剣で、根本煩悩の無明を断ち切ること
⑤は乱れやすい衆生の心を縛り仏の世界に引き入れんとすること
⑥炎がカルラの姿をしているのはこの鳥が悪龍を喰らい尽くすよう に煩悩を焼きつくすこと
⑦は磐石に立ち大禅定の心を示しています。
このように不動明王のお姿には多くの意味と教えが込められております。
先述のご真言の意味は「凡ての金剛(忿怒の仏)に帰依し、ことに最大の暴悪大忿怒の不動尊によって我々の凡ての障害と煩悩を打ち砕き給へ」ということであります。
大本山護国寺貫首 岡本永司
【お知らせ】
日曜あさ9時は護国寺へどうぞ。本堂で観音経を唱え、その後、御前様のお話が聞けますよ。毎週日曜あさ9時、護国寺本堂へ直接おいでください。申し込み不要、参加費は無料です。護国寺へは東京メトロ有楽町線護国寺駅下車、1番出口をご利用ください。
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「心 地」
私達はよく心地よい鐘の音とか心地よい風が吹いて来たなどと使います。この心地は辞書によると「きもち、かんがえ、気分」などといっております。今年のように猛暑がつづき暑い暑いと汗をかいている時にサッと涼風が吹いて来るとやさしくほっとしていい心地になります。もちろんココチと読みますが住み心地、寝心地などと他の語と合さるとゴコチとなり、音で読むとシンチとかシンヂとなります。
この心地とは一般的には何か事に接した時に起きる心の状態を言っております。しかし仏教的には心そのものを指しております。
私達に本来具わっている本当の心を大地にたとえて申しておるので心次第で善悪その他凡てのものが生じ、育てられることが大地の働きそのものと同じということになります。ただし仏・菩薩の心地は何事があっても動ぜず、ゆるがぬ大地のような強い念力をもって衆生を導いて下さっているのですが、私達の心地は一向に安定せず、相手次第で心地がよくなったりわるくなったりします。
例えば運動をして汗をかいた人には涼風はいい心地であり、ジッとしている人には寒く感じられます。ここで風には何の罪もありません。同じものでもそれを受ける人の心次第で善くも悪くもあります。
とかく自分のあさはかな心地にふりまわされてゆれ動くのが私達の心と申せます。自分の心をしっかりと落着かせふりかえることで案外物事が心地よくなるものであります。
仏教の心地を目標にして、心をきたえることが大切であります。心が豊かであれば善が育ち、喜びが生れ幸せへの道が開けて、いい心地の生涯を送ることが出来ると申せます。
大本山護国寺貫首 岡本永司