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御前様こと大本山護国寺第五十三世貫首 岡本永司大僧正台下を慕う有志が、御前様の許可を得て作成しているブログです。

2011年08月

「舎 利 禮 しゃりらい」

平成23年8月28日(日)

「舎 利 禮」 しゃりらい
 

(いっ)(しん)(ちょう)(らい) (まん)(とく)(えん)(まん) (しゃ)(か)(にょ)(らい)

 心をこめて、あらゆる徳を具えておられるお釈迦様のおみ足を頂いて礼拝いたします。


(しん)(じん)舎利(しゃり)
本地法(ほんぢほっ)(しん) 法界(ほうかい)塔婆(とうば)

 そしてお釈迦様のお体と同じご遺骨と、お釈迦様をこの世に送り出された、

はるか彼方におられる仏、すなわち大日如来とそのお働きを現世(この世)

に示される五輪塔婆等のすべてに私は敬い礼拝いたします。


(が)(とう)(らい)(きょう)
(い)(が)(げん)(しん) (にゅう)(が)(が)(にゅう) (ぶつ)(か)(じ)(こ) (が)(しょう)(ぼ)(だい)

 すると仏様は私のためにお姿を現して下さり、私の身心の中に流れ込み、私もまた仏の中に溶け込むことが出来ます、そして仏の加護の呼びかけと私の願いとが一つになって私はさとりへの実践が出来るのです。


(い)(ぶつ)(じん)(りき)
(り)(やく)(しゅ)(じょう) (ほつ)(ぼ)(だい)(しん) (しゅう)(ぼ)(さつ)(ぎょう)

 真に仏様の不思議なお力により、迷い苦しむすべての私たち衆生(人々)に大いなるご利益である、さとりを求める心を起こさせて下さり、それに向かっておみちびきをして下さるのです。


(どう)(にゅう)(えん)(じゃく)
(びょう)(どう)(たい)(ち) (こん)(しょう)(ちょう)(らい)

 そのおみちびきによって、私達一切衆生が完全なやすらぎ(大安心)涅槃に入ることが出来、一切分けへだてなく行きわたる本来の智慧といつくしみ(慈悲)の心を、私の心身に実現できることに、心からよろこびと感謝の念をこめて仏様を礼拝いたします。


大本山護国寺貫首 岡本永司

gozensamaのお履物

こんなお草履を履いていらっしゃいました。
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「観 念」

平成23年8月7日(日)

「観 念」
観念というと「もういいかげん観念しろ」などと使われています。辞典によると対象をとらえた心の働きとかあきらめなどと出ておりますが、本当は仏教語で気をしずめ心を集中して諸法の真理を考えたり仏の姿を想念することであります。一般的には「時間の観念がない」とか「あの論議は観念的だ」などとあまりいい使われ方をしておらないのは残念なことであります。つまり空想的なとりとめのない気持や心の有様のようになってしまっております。現実の伴わない頭の中だけの論議ということです。私たちは仏菩薩のお姿や絵図に絵がかれた尊容は日々拝見し礼拝しておりますが、実際の諸尊のお働きは目に見ることはできません。阿弥陀仏の極楽浄土にしても大日如来の密厳浄土もそうしたお浄土を心をしずめて観じそれを念ずるしかありません。仏さまの真のお姿や働きは心の世界でしかありません。しかし一生懸命観じ念ずること即ち観念することをつづけていくことで実際に仏のお浄土に至ることであります。又、私たちの住むこの娑婆(現実)世界に於ても考えてみると人々が様々な観念を持って行く内に例えば空を飛びたいという観念が実って今日の飛行機が出現に至ったように、観念が具象化され現実のものとなったと申せます。私たちは観の持つ本当の意味を観念して参りたいと念じております。

大本山護国寺貫首 岡本永司
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