平成22年12月19日(日)

「不 動 明 王」



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一般に「お不動さま」として親しまれておる不動明王は仏様のお内では明王部に属されるお方であり、五大明王の中心的存在であります。

 その一字の種字は「カン」でご真言は儀軌によっていくつかありますが、慈救呪が最も多くとなえられて「ノウマク・サマンダ・バザラダン・センダ・マカロシャダ・ソワタヤ・ウンタラタ・カンマン」と申します。
不動明王は梵名は「アチャラナータ」と云い「無動」とも訳され大日如来の使者ともいわれております。

そのお姿は
①身体の色は青黒く
②頭上に蓮華を戴き
③髪を左肩に垂れ
④右手に剣を持ち
⑤左手に羂索を持ち
⑥迦楼羅炎を背負い
⑦磐石に坐すか立つ尊容であります。

このお姿のそれぞれの意味は
①は奴隷にされていたインド先住民の膚の色で不動明王が奴僕の形 を表すことで衆生に対する奉仕を示し
②は頭上の八葉の蓮華は我等をその上に乗せて下さることを表し
③は奴僕の髪型で一本にまとめる真理
④の剣は智慧の剣で、根本煩悩の無明を断ち切ること
⑤は乱れやすい衆生の心を縛り仏の世界に引き入れんとすること
⑥炎がカルラの姿をしているのはこの鳥が悪龍を喰らい尽くすよう に煩悩を焼きつくすこと
⑦は磐石に立ち大禅定の心を示しています。
このように不動明王のお姿には多くの意味と教えが込められております。

先述のご真言の意味は「凡ての金剛(忿怒の仏)に帰依し、ことに最大の暴悪大忿怒の不動尊によって我々の凡ての障害と煩悩を打ち砕き給へ」ということであります。

 

大本山護国寺貫首 岡本永司

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日曜あさ9時は護国寺へどうぞ。本堂で観音経を唱え、その後、御前様のお話が聞けますよ。毎週日曜あさ9時、護国寺本堂へ直接おいでください。申し込み不要、参加費は無料­です。護国寺へは東京メトロ有楽町線護国寺駅下車、1番出口をご利用ください。
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