平成23年5月8日(日)


「四 王」

 
 
http://www.youtube.com/watch?v=9GT6bOuZgVo

 私たちはよく、ある集団や分野で特に能力や才芸にすぐれた人が二人いた場合には「あの二人は両横綱だ」とか、もし三人いた場合には「何々の三羽烏」などと申し、それが四人の場合には「四天王」といっております。此の四天王は仏教語であります。仏教の世界観では私たちの住むこの世界は須弥山という山の中にあり、此の山の中腹には四天王天という天部の世界があり、その天部の東西南北の四方にそれぞれ一人ずつの天主がおられて此の世界を守っていてくれているのであるとしております。東方には持国天、南方には増長天、西方には広目天、北方には多聞天がおられて私たちを守護してくださっておるのであります。特に多聞天は別名を毘沙門天とも云い、皆様ご承知の七福神のお一人としても親しまれておる天であられ、北の方、即ち上位から大切なものを背後から守護するという役目を持っているところから、戦国時代上杉謙信公は都の北を守るとして毘沙門信仰があつく、毘を旗じるしとして戦ったことはよく知られているところであります。この四天王はいづれも印度古来よりの武神で、それが仏法に取入れられ仏法と仏法帰依の人たちを守る強力な願いをもっておられるのであります。寺院の本尊様のまつられているところが須弥山を形取って須弥壇とし、その四方に四天王が本尊様を守って安置されております。自衛隊や警察官に守られて私たち国民の生活が安全に守られているように、四天王は仏教徒の私たちを日々守ってくれることに感謝し帰依して参りましょう。

大本山護国寺貫首 岡本永司